Room Me Mine

迷子のアラフォー部屋

【vol.022】「勿体無い」で過去が未来を奪ってしまわないように。アラフォー女子の「損切り」「サンクコスト」の話。

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あなたは「損切り」は得意ですか?

損切り・・・ある銘柄に見切りをつけ、損を覚悟で売却すること。

野村証券サイトより)

 まさに投資とかマーケティング的な言葉のイメージがありますが、今日は普段の生活における「損切り」のお話です。

ファイナンシャルトークではありません。

 

最近、noteやブログ、音声アプリなどで色んな方の投稿を読んだり配信を聞いたりして、新しいことをたくさん知る事が出来ています。

全く未知の趣味の世界のことや健康美容学習、あとライフハックアフィリエイトなど、ありとあらゆる情報が溢れていて 時間が足りないくらいです。

知らなかったことを知るたびに、「へー」とか「わー」とか思いながら感動していますが、ふと、自分は昔から「自分が何も知らないこと」に対してこんなに寛容だったか?と疑問に思いました。

 

思い返してみると、10代や20代の若い頃は、自分が知らなかったことに出会った時、私は嬉しさと同時にすごく焦りを感じてたように思います。

「こんなことも知らなかった」というショックももちろんありますが、どちらかというと「こんなこと知らずに生きてたのむっちゃ損」みたいな感じでしょうか。

そして、「きっと他にも知らない事がたくさんあるしどうしよう」みたいに焦ってくるという、自分で過去の自分に「大丈夫よ、知らない事たくさんあってもある程度楽しく生きられるよ」って教えてあげたい気分です。

 

今はどう変わったかというと、知らなかったことを残念に思うのではなく、知れたことを嬉しく思うっていうすごくシンプルですが、そういう捉え方ができるようになったのかなと思います。

特にそうしよう!と思った訳でもないですし、今日までそんなこと意識したこともなかったので多分単純に年を重ねた事が理由だと思うのですが、アラフォーになり色々と諦める事がうまくなってきたというやつかなと実感してます。

 

知らない事を知れたら単純に見える景色や視点が変わったり広がったりするので、ちょっと言い方が変かも知れませんが、それはお得なわけで、だから、今まで知らなかったって嘆くより、知れた喜びに浸る方が幸せだよなーと思います。

損してた過去を見るより得する未来に目を向ける」という姿勢はご機嫌に生きる上でとても大事だと思います。

だって、知らない事なんて本当に無限にあるし、いちいち落ち込んでたらおかしくなりそうです。

そういう意味での、「損切り」というのはとても大事だなって思います。

そして、新しく知ったことも、知ったからといって別に必ず実践したり自分の生活に取り入れたりしないといけないわけではないわけですから、少なくとも焦る必要なんて全然ないのです。

 

損切り」の話をしていて思い出しましたが、「コンコルド効果」というのはご存知ですか?

「行動ファイナンスにおける認知バイアスの一種で、投資の継続が損失の拡大につながると分かっていても、それまでに費やした労力やお金、時間などを惜しんで投資がやめられない心理現象のこと。

サンクコスト(埋没費用)効果とも呼ばれる。

開発途中で既に採算が取れないことが想定されていたにもかかわらず、開発・就航を続行して遂には商業的に失敗した超音速旅客機コンコルドの事例を由来とする。

野村証券サイトより)

 投資の場合、自分の持ってる銘柄の株価が下がった時に買い増しする「ナンピン買い」は、まさにこのコンコルド効果の極みではないかなと思います。

これも投資やマーケティングだけじゃなくて普通の生活の中でも私たちは大いにやってることで、簡単にいうと、「勿体無いの気持ち」や惰性でなんとなく違うと思いながら続けてしまっていることってありますよね。

 

わたしはステイホーム期を利用して部屋の片付けに勤しんでいますが、例えば、「試着の時しか着てないけど、結構奮発して買った服だから処分するのはちょっとな、いつか着るかも知れないし」みたいな事態はよく起こります。

あとは、本を買ってきて読んでいてちょっと内容が思ってたのと違うけど、せっかく買ったし、あともう半分くらい読んだし、このままやめるものな…、みたいなことも当てはまると思います。

ガチャを回し続ける、っていうのもそうですね。

今はさすがにないですが、わたしは若い頃、例えば「今日はワンピースを買う」と決意して友達とショッピングに行き、でも思うようなものに出会えなかった時に、「せっかく買いに来たんだし、いっぱい探し回ったし、とりあえず何か買って帰らねば」、みたいな気分になり惰性で適当なものを買って帰って結局着ない、みたいな残念極まりないことをしていたこともありました。

そういうのも混じりっけなしのコンコルド効果ですね。

 

友達とか、恋人とか、人間関係でもありそうです。

「この人、何か違うかも」と違和感を抱いても、これまでの二人の歴史とか記憶とか、もしかしたらたくさんもてなしたりプレゼントをあげたりなど、自分が費やしてきた時間やお金、あるいは気持ち、そういうものを無駄にできないと思ってしがみついたり固執したりしてしまうってこともあるかもしれません。

 

アラフォー女子界隈の話だと、「ずっとお付き合いをしているパートナーと別れようか悩んでるけどもう3年とか付き合ってるしこれから新しい誰かと新しい関係を築くのも難しそうだし別れられない」なんていう話は珍しくありません。

そして逡巡してるうちにまた時間が経過し、ますます動けなくなるという負の連鎖が待っています。

 

わたしはズボラで面倒くさがりなところがあるので、「過去の時間や労力を回収することより、新しい未来を作ることに目を向ける」っていう姿勢を、「損してた過去を見るより得する未来に目を向ける」というのと合わせて意識の中に留めておきたいと思います。

 

多分、私はいくつになっても「世の中知らないことばっかりだな」って思ってそうだし、「この世界の何パーセントを知れてたんだろう」とか思いながら死んでいくかもしれません。

とりあえず、このタイミングで出会えた新しい知識や情報を上手く生かして、使いこなしていく事が出来ればいいのかな、なんて今は思っています。

 

どう転がっていくのかまるで見えない43日後に迫った東京オリンピックパラリンピックの動向を見ながら、「コンコルド効果」、「サンクコスト」について考てみました。