Room Me Mine

迷子のアラフォー部屋

【Case/No.004-2】アラフォーの恋愛は何が難しいのか、結末を迎えて少し分かった気がします。

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あなたの・私の周りに生息している”迷えるアラフォー女子メイコさん” の悩ましくも愛すべき日常を、ケーススタディとして紐解く『実録コラム』。

本日は、前回のコラムの続きです。

Aさん(39)が独身かどうか確認できないまま関係を持ってしまった “曖昧な大人の恋愛に突然足を踏み入れてしまった” メイコさん(43は、その後どうなったのでしょうか。

 

メイコさんとAさんは、1020代であれば「これって付き合ってるってことだよね?」と言うような関係になりました。

しかし、アラフォーで、尚且つ恋愛市場に十数年ぶりに突如舞い戻ってきたメイコさんは、そんなことは聞けません。

 

それどころか、Aさんが未婚か既婚かさえ聞けないでいたのです。

趣味のグループに属する後輩やメンバーに彼の事をなんとなく探るなんて事も、自意識過剰っぷりを露呈してしまいそうで、当然できるはずもありません。

メイコさんは4回目のデート以降、お花畑状態から少し冷静になり、恋愛の高揚感だけで関係を持ってしまった上に、それでも相手に何も聞けないでいる自分を責めるようになりました。

 

知りたい事は他にも山のようにありました。

どうして私に個人的に連絡を取ってきたの?

なぜ私と寝たの?

私のことを好きなの?

これからどんな関係になっていくの?

 

それは同時に、自分自身に対する疑問でもありました。

 

一線を超えてからも、メイコさんとAさんのやり取りは続いてはいましたが、なんとなくAさんの熱量がそれまでより低くなっているように感じ、メイコさんは不安を抱くようになりました。

自分を責め、Aさんに対する疑問が増しても、メイコさんのAさんに対する恋心は大きくなっていきました。

 

これまで生きてきた経験値によって、相手が自分に対して興味を抱いているかどうかを察知する能力の精度が上がり、空気感でなんとなくそれを理解し、受け入れることができるようになるのがアラフォーです。

でもメイコさんは、久方ぶりの・慣れない恋をしてしまっていたので、それを理解しても、受け入れることができませんでした。

 

結局、趣味仲間との何でもない会話の中から、Aさんに妻子がいることがあっさり判明しました。

それを聞いた時、一瞬心臓が飛び出るような衝撃を受けましたが、これまで何度もそうではないかとイメージすることがあったので、その場では何とか平静を装うことができました。

 

メイコさんはなるべく感情的にならないよう、何日かその事実を寝かせた後思い切ってAさんにLINEでメッセージを送りました。

「結婚してたんだね。」

メイコさんは、重たくならないよう、でも軽すぎてもいけないと、また何度も推敲した上で厳選した9つの文字を送信しました。

何でもない事のようなふりをして。

すると程なくして、Aさんから返信がありました。

「うん。言ってなかったかな?」

メイコさんは、大きく息を吸いました。

「うん、聞いてなかったよ。」とすぐに返信したかったけど、できませんでした。

そして、その後も、そのことについてはずっと返事ができていません。

 

メイコさんとAさんは、今も趣味のグループで交流が続いています。

たまに言葉を交わすこともありますが、本当に当たり障りのない、その二人でなければならない理由など無いような会話です。

メイコさんは、ほんの数ヶ月前の、あんなに距離が近かった自分とAさんの事を毎日のように思い出します。

でも、だんだんその二人が、自分と全く関係のない世界線を生きているようにも思えてきました。

 

核心に触れたメッセージのやり取りの直後、メイコさんは心身ともに、絵に描いたようなボロボロな姿になりました。

夜になるとAさんの事ばかり考えてしまい、自分でも止めたいのにメッセージのやり取りを何度も読み返して、ある時は自分の言動を激しく恥じてみて、ある時はAさんに対して怒りや憎しみを感じ、大人になってこんなに泣くことがあるんだと言うくらい涙が止まらないこともありました。

どうしても起き上がることができず、初めて会社を明確な理由もなく休みました。

 

でも半年以上経って、少しずつその違う世界線にいる自分たちに対して、ザワザワした気持ちを伴わず向き合うことが出来るようになってきました。

そしてその時理性を失って行動した自分にも、Aさんにも、客観的な目を向けられるようになってきました。

もちろん事実だけを見ると倫理的に許されない行為で、当然褒められるところなんて一つもありません。

それも含め、メイコさんにとってこの経験は、アラフォーの覚悟を持ってこれからを生きるための、大きなステップになったことは違いありません。

 

メイコさんの十数年ぶりの恋愛は、甘酸っぱさを通り越してかなり酸味と苦味の強いものでした。

自分の浅はかさや節度の無さ、想像力の欠如に辟易しながら、でも、自分が抱えていた漠然とした不安や寂しさの正体に少し近づけたような気がしています。

まだ、それらの感情とうまく付き合う術は身につけられていませんが、ここ何年もこんなにも感情を揺さぶられることは無かったし、自分の中にまだ未知の自分が居る事を知れたことで、年を重ねて行くことに対して少しワクワクする気持ちが芽生えてきました。

 

自分は、本当に自分が経験したことからしか学べないのかも知れない。

だったら恋愛だけじゃなくて、どんな事に対してももっと踏み込んで行った方が、後から振り返った時に自分の人生を面白がれるかも知れない。

メイコさんは、今そんな風に思っています。

 

私たちが今回のケーススタディから学ぶことは、、、と書くのも野暮な気がしますが、

敢えて言うなら、

 

・アラフォーだって恋愛上等!

 

でしょうか。。

あまりにも雑なまとめ方になりましたが、このメイコさんの恋愛を教訓的に結論付けてしまうのも何か違うような気がするので、大人の恋愛についてはまた改めて雑談コラムにしたためたいと思っています。

今絶賛恋愛中のアラフォーのあなたも、そうでないあなたも、これまでの経験値と直観を活かして日々を愉しんで欲しいと思います。

恋愛上等!です。